2020.04.01

2020年度会社方針

“We’re making the invisible, visible.”

わたしは、2020年1月6日から10日まで AmericaのLas Vegasで開催されたCES(Consumer Electronics Show)にわが社のColleague4人といっしょに参加しました。

わたしが、今回のCESを鳥の目(Bird’s-eye view)の観点で見て感じたのは、7年前に自動車産業(Ford)が初めてCESに登場して以来、Auto PilotそしてEVがElectronics業界との連携の成果として登場した時の衝撃を思い出すほどの大きな変化に感じました。

それは、KeynoteでDaimlerのChairman of the BoardのOla KälleniusがHollywood映画のヒット作である”AVATAR”の監督James CameronのTeamとPartnershipを組み、Mercedesのデザインと
コンセプトを作るにあたり、Artist(movie maker)とScientist(car engineer)が作り上げたEV-VISION AVTR車を彼のKeynoteの会場で聴衆の前に登場させたことです。

2つ目は農機具メーカーのJohn Deereが自動運転とGPSによるポジショニングを行う大型農機具を出品物がみな小さくて軽いCESに持ち込んだこと。そして3つ目はアメリカの航空会社Delta AirlinesのCEO, Ed Bastianが初めてKeynoteに現れたことです。今まで私が参加したCESでは全く経験の無い、異なったKeynoteのやり方、そして展示会場でのPresentationでした。具体的に変化について述べますと、Mercedesは”車のデザインとコンセプト作りに行き詰った”と述べました。

そこで、自動車の設計そしてコンセプト作りに異業種、ここではHollywoodのMovie business、それをAVATARの監督James CameronのTeam(Artist 集団)に作製の主導的立場を渡し、MercedesのEngineer(scientist)といっしょに組む形で完成したEVコンセプトCarをOlaが自ら運転して舞台に現れました。”これからの車の設計にARTを持ち込むことにした”そうです。

DeltaはそのKeynoteにおいてCEOのEd Bastianが社長になった時に”自分が飛行機を利用する時に何がストレスになっているか?を自問自答したそうです。
ストレスとは
①Flightの遅れやCancellation
②Luggageの紛失や別の場所に行ってしまう
③時間通りの発着がされない
④スタッフの不親切さ
⑤空港での待ち時間・接続の悪さ
など頭に浮かび、もしそれらが解決できたらどれほどストレスから解放され、再びDeltaを利用したくなることに結び付くと思ったそうです。その解決を数年前にCESを見学した時に参加している企業(Electronics企業やInformation Provider企業)との連携が答えを見出すと直感したそうです。

そして、DeltaとしてTest飛行を始め、今やアメリカのAirlineでさらには世界の航空業界でもっとも頼りになる会社(The World’s Most Reliable Airline)になれた!!いかに自分たちが未来のあるAirline Businessに従事していたにもかかわらず硬いカラに閉じこもっていたか?それを壊した結果がお客様の高評価をもたらし、最も利益を上げられるAirlineになった”と舞台の上に50人ほどのスタッフを招き上げ、従業員にとってもストレスフリーな協力関係を作り上げたと宣言しました。さらには、自らが協力会社と開発した補助ロボットによる重量物移動のデモンストレーションを行いました。At the last, Ed said “5 years, I never think about that I am here in CES”.

3つ目のJohn DeereはそのBoom全長が120Ftから175Ftにもなる農業用トラクターをCES会場に持ち込み、CESの歴史の中で、1台で最も大きなスペースを占め(CES Innovation Award 2020)の一つに選ばれました。この大型トラクターを数台横に並べて自動運転でBoomから放水、種まき、害虫駆除そして作物の刈り取りを自動運転でやるのが、これからのアメリカ農業だとその存在感を出していました。同じころTrump大統領の”中国にアメリカの農作物を多量に売り込んだので農家はさらに大きな農耕具を買いなさい”というNewsも流れました。

このようなCESでの経験をもとにして、2020年からは連携を進めてきた、異業種とのBusinessがさらに多くの業界を巻き込んで夢から形へと変わる年になると思いました。

そこでFY2020は”We’re making the invisible, visible”をわが社のBusiness Conceptとします。

異業種との連携の第2世代に入った今、私たちの属するElectronics業界がその主役たちを束ねるあるいはつなぐ要となる中でわが社は見えにくい所をよく見えるように動きます。(夢を形に)